19世紀のスピリチュアリズム界の伝説のスター「フォックス姉妹」の真相とは~壁から聞こえた音は本当に霊の声だったのか? | 謎カレンダー

19世紀のスピリチュアリズム界の伝説のスター「フォックス姉妹」の真相とは~壁から聞こえた音は本当に霊の声だったのか?

3月31日
霊と交流できると告白したことで一大交霊ブームを引き起こし、近代スピリチュアリズムのきっかけを作ったとされる19世紀アメリカのフォックス姉妹(写真)。
すべては1848年3月31日に自分たちの家から「奇妙な音がする」ことに気づいたことから始まった。
彼女らは、後に死者の霊と、音を介して対話や交信できる霊媒師(霊能者)として有名になり、その事が一大センセーションを巻き起こした。
こうして19世紀に「交霊会」が大流行し、彼女たちは一躍カリスマ的な存在となる。

しかし、その後彼女たちはある「告白」をする。果たしてその内容とは?

音が鳴る家~「ハイズビル事件」のはじまり



1848年、ニューヨーク州ハイズビル。
メソジストの牧師であるジョン・フォックス一家がニューヨーク州ハイズビルの木造住宅に移り住んで三ヶ月ほどが経過した頃のこと。娘のマギー(8歳)とケイト(6歳)は妙な音に気がついていた。

彼女たちはある時から床、あるいは壁を叩くような音が時折聞こえてくることに気づいた。もとより幽霊がでると噂されていた古い住宅であったというから2人はとても気味悪がっていた。
3月31日金曜日の夜、音に耐えかねた下の妹のケイトがとうとうその音と交信をしてみることにする。
「おばけさん、私と同じにやってみて!」
そう言ってケイトが指を鳴らすと、ラップ音もそれにならった。
姉のマギーもそれに加わり、こうして霊とのやりとりが始まったのだ。

なお、彼女たちの当時の年齢は諸説あり、マギー(14歳)ケイト(12歳)という説もある。


この家にいた霊は一体誰なのか?

(左マギー・右ケイト)

その後も交信は続いた。今度は母親のフォックス夫人が「Yesなら二つ鳴らすように」と言ったあと、「音を立てているのは人間ですか?」と質問した。しかし答えはない。

「霊ですか?」 二つのラップ音。「殺された人の霊なら二つ鳴らしなさい」 大きなラップ音が二つ。
つまりこの謎の音の主は「殺された人の霊」だと自分のことを告げていたのだ。

さらに交信を続けると、音を鳴らした霊は、5年前にこの家に宿泊していた住人のジョン・ベルという男に殺されたチャールズ・ロズマという名の当時31歳の行商人で、地下室に埋められたことを証言した。さらに、殺されたのは火曜日の深夜12時で、この家の東の寝室に滞在していた時、肉切り包丁でのどを切られたとも訴えたという。

翌日、地下室の発掘が直ちに行われた。すると石灰や木炭とともに、少量の骨と毛髪と歯が実際に出土したことから、村は大騒ぎになった。
村を越えてこの事件の噂が広がり、新聞にも取り沙汰されるようになると、それこそ各方面からの見物人がどっと押し寄せてきたという。

爆発的な人気と広がる疑惑

(1851年にバッファロー大学の教授によって検査されるフォックス姉妹)

やがて、マギーとケイトの姉である長女のリアがプロモーターのような立場で加わるようになり、ニューヨークを拠点にして全米で交霊会を行った結果、一家は、巨大な富を手に入れた。
ピーク時には、150万人を超える信者や支持者がいたともいわれ、彼女らはカリスマ的存在ともなっていたのである。

しかし、1888年、夏の終わり。
次女マギーがニューヨーク・ヘラルド紙のインタビューに対し突然、衝撃の発言をした。
「あれは霊の反応などではなく、足の指の関節を鳴らした音なのです。子供時代のイタズラから端を発したものでまったくのイカサマです。スピリチュアル主義は、1から10までペテンです。……」

マギーは、すべての音は足の関節を鳴らしたもので、トリックであり詐欺であること、当初は、リンゴを紐で結び、ベッドから床に落とした音で、まず母親を信じ込ませたこと、トレーニングした結果、足首か膝の関節を無制限に鳴らすテクニックを身に付けたことなどを告白した。

この告白は、当時のスピリチュアリズム霊媒界のスーパースターの告白ということで大波紋を引き起こした。

告白の真相とは?


実際には、この告白をしたあと、すぐに姉妹はこのインチキ告白を撤回している。

実はこの告白の背景には、プロモーターとして金もうけばかりに特化してしまった長女リアに対しての反発があったと言われている。
歳の離れた姉レアは、「金儲けの手段として妹たちを利用することを思いついた」とも、「レアが黒幕的存在となったために、後に妹らとわだかまりができたが、当の妹たちは、姉に逆らえない状態だった」とも、伝えられている。

フォックス姉妹は一年も経たないうちに自らのインチキ告白を撤回したため、降霊を再開すると金のために職業霊媒を再開した、と非難された。
しかし、それでも霊との交信やこの種の現象を信じる者は少なくはなかった。

また、その後、彼女たちは死ぬまで「自分たちの霊媒の能力は本物である」と主張し続けたという。

死後に判明した驚くべき事実とは?

(現在のハイズビル記念パーク)

それを証明するかのように、彼女たちの死後、驚くべき事実が判明した。

1904年、11月22日、ボストン・ジャーナルは、ハイズヴィルの「幽霊屋敷」の地下室にこっそり入り込んで遊んでいた少年達が、地下室の壁が崩れて人骨らしきものが見えているのを報告した。
これが皮切りとなり、この壁が二重壁であったことが判明し、その壁の下からほぼ一体分の人骨と、行商人用のブリキ製の箱が発見されたと報じたのだ。

これは、フォックス姉妹が「ハイズビル事件」で「霊と交信」していた内容とまったく一緒だった。
しかも、彼女たちはそのときすでに亡くなっている。

はたして彼女たちの霊媒としての能力は本物だったのか?



参照元:フォックス姉妹フォックス姉妹
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